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5年生の今月の本


そよかぜ野菜村 タイトル そよかぜ野菜村
著者 とき ありえ
出版社 偕成社
 

 朝の光をななめにうけて、野菜村の黒土畑は、もわもわとゆげをあげていました。畑のはずれの、みごとなツルエンドウのえだから、マメこぞうたちの声が聞こえてきます。

「さやの中って、ほーんときゅうくつ!」
「おーい、おすなー!」

  とつぜん、パリンとさやがわれて、中から元気なグリンピースが一つぶ、ポーンととびだしました。エンドウマメの末っ子、ゴロマメです。エンドウマメの母さんが、
「おや、さやがわれたね!」
と、にっこりしました。

「えーと、マメイチ、マメジ、マメゾウにマメシロウに、……やれ!ゴロマメがいないよう」

 そこに、いつも見まわりの、ピーマン刑事がやってきました。

「なに、子どもが消えた? ……うーむ、ゆうかいじけんですな」
「えっ、ゆうかい?」

 エンドウの母さんは、トシンと、しりもちをつきました。そのとき、リリーン! とけたたましく電話のベルが鳴りました。

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