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5年生の今月の本


空ゆく舟 タイトル 空ゆく舟
著者 沖井 千代子
出版社 小峰書店
 

夏休み、ひろしは親せきのあきらくんのいる、瀬戸内海沿(ぞ)いの町・笠岡(かさおか)に行きました。お母さんは「波が静かな白い浜(はま)には、カブトガニがいっぱいいる」と教えてくれましたが、それは昔の話で、やはりカブトガニは、このごろほとんどいなくなっていることが分かりました。

「カブトガニは4億年ぐらいも前から生きている」
とおじさんは教えてくれましたが、ひろしには、どんな長さなのか見当もつきません。それからひろしたちは、小山のかげに石がきの小道をみつけて、おそるおそる進んでみました。すると、うす暗い石のかべ一面に、人間や丸太舟の絵がかかれていました。おじさんは、
「このあたりは何千年も前から人がすんでいたらしくて、その人たちがつかった石の道具なんかがでてくるんだ。この舟は、なくなった人を天におくっているんだろうね。」
と説明してくれました。

 次の日、海岸に行ったひろしたちは、思いがけないものを目にします。なんと目の前に、きのう見た絵にそっくりな、丸太舟がうかんでいるではありませんか……!

【 作者の沖井千代子さんは、広島や岩国で育った人です。この本には、瀬戸内海を舞台にしたお話が8つおさめられています。】

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