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> ハリーのひみつのオウム
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タイトル | ハリーのひみつのオウム |
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著者 | ディック・キング=スミス | |
出版社 | 講談社 | |
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ある朝、アメリカに渡って大学の教授になっていたジョージ大おじさんから、ハリーあてに郵便が届きました。中身は遺言状の写し。 「大おじさんは90年以上も生きたんだから、それまでにどれだけたくさんの財産をつくっただろう。何軒もの大きい家があって、プールがあって、大牧場もあって、自家用のジェット機なんかもあって。そういうものを、ぼくにのこしてくれたんだろう」 学校で、ハリーの空想はふくらむばかり。 「もしかしたら、注文してつくった最高級のキャデラックも、のこしてくれたんじゃないかな。それに、ロールスロイスも何台か……」 家に帰るとちゅう、おかし屋さんの前で足を止め、ショーウィンドウをのぞきました。ポケットに手を入れてみると、そこには二ペニーと二ペンスが入っていただけでした。 ハリーはつぶやきました。 家に帰り、手紙をもう一度ながめましたが、難しくてわかりません。おとうさんが帰ってきたので、さっそく遺言状を読んでもらうことにしました。おとうさんはしばらくだまってその遺言状を読んでいましたが、それからくすくすと笑いはじめました。 「大おじさんは、お金はたくさんもっていなかったんだ。もっていたものは、大学の図書館に寄付したんだね。けれども、いちばん大切にしていたらしいものを、おまえにのこしているよ」 「それはなに?」 ハリーは聞きました。 「オウムだ」 |