「おじいちゃんがボケた」　

おばあちゃんからの電話で、ユウタは夏休みにおじいちゃんを見張りに行くことになった。ところが、行ってみるとおじいちゃんはボケてなんかいなかった。それどころか、ユウタが学校でみんなに　「ボケタ」　とよばれていることや、自分に会いに来たいきさつまで何でも知っているのだ。　それに、手品もうまい。ユウタはすっかり感心してしまった。

　そのおじいちゃんが、いきなり　「ドジョウすくいに行く」　と言い出した。ところが、行ってみるとそこには川なんかなく、目の前にはバス停があるだけだ。大変だ、やっぱりおじいちゃんはボケてしまったんだろうか……？