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> 世界がまだ若かったころ
タイトル | 世界がまだ若かったころ | |
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著者 | ユルク・シュービガー | |
出版社 | ほるぷ出版 | |
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むかしむかし、死神が女の子のところにやって来ました。女の子はちょうど宿題(しゅくだい)をやっていました。
「おじょうちゃんや、いっしょにおいで、もう時間だよ。」
「ちょっと待って。宿題をすませなきゃ。」
「いいとも、宿題はだいじだからね。でもいそいでおくれよ。」
「6×7はいくつ? わたし、いつもわすれちゃうの。」
「42だよ。」
死神が答えてくれました。
「9×8は? まだ、習ってないわ。」
死神は考えこんでしまいました。死神は年をとっていたので、忘(わす)れてしまったのです。
「わしも分からんなあ。」
死神は白状(はくじょう)しました。 次の日、同じ時間に死神はやってきました。女の子は9×8が72だってことを教えてあげました。 「これでおじさんはまた計算名人ね。」 それから女の子は言いました。 「先生がまた宿題を出したの。あしたまでにすませなきゃ。いっしょに出かける前にやってしまうわ。全部かたづけてしまいたいの。もしおじさんが手伝ってくれれば、早くすませられるわ。」 死神は、また女の子の勉強を手伝い、そのうちまたまた手におえない問題に出くわしてしまいました。 【 ある日とつぜん、自分のところにすこし変わった神様(あるいは死神)がやってきたら……。宿題、手伝ってもらいますか?】 |