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5年生の今月の本


おじいちゃんのゴーストフレンド タイトル おじいちゃんのゴーストフレンド
著者 安藤 きみえ
出版社 佼成出版社
 

 テッちゃんのおじいさんは「鳥みたいにやせていて、顔にはうす茶色の水玉がとんでいて、目はミルクをたらしたみたいに白っぽい。おまけに左手の甲はところどころ色がかわっていて、そして頭をしじゅうゆらしていた。」

「ぼく」はさっきからどうにも落ちつかないまま、テレビの格闘(かくとう)ゲームにも負け続けてる。テッちゃんの家におじいさんが来ることは聞いていたのですが、「ぼく」はひそかに後悔(こうかい)し始めていた。

「こんなことなら、テッちゃんの家にあがりこんだりするんじゃなかった。」

 そんな「ぼく」のきまり悪さを感じとったのか、テッちゃんはその日以来「ぼく」を家にあげてくれなくなった。たしかに、テッちゃんのおじいさんは「友だちにしょうかいしたい」というタイプではない。孫のテッちゃんはおじいさんのことをとても尊敬しているが、そのときの「ぼく」にはテッちゃんの気持ちがまだ理解できなかったのだ。

 ある日、おじいさんがこんなことをいい出した。
「ふうさんがなあ、見てたんだよ」
「ふうさん」とはおじいさんの親友だ。けれども、その「ふうさん」はつい最近亡くなったはずだった。

 「ふうさん」が見えるようになったというおじいさんのそぶりをみんなが気味悪がるなか、テッちゃんだけはおじいさんの気持ちを守ろうと心に決めるのだが……。

【 おじいさんとの交流を通じて友情の深さや大切さを知っていく少年たちの物語です。テッちゃんやおじいさんの、大切な人を思う心の温かさにふれてください。】

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