トップページ > 読書案内 >  5年生の今月の本 > 5年生におすすめの本
 > アホウドリが復活する日

5年生の今月の本


アホウドリが復活する日 タイトル アホウドリが復活する日
著者 国松 俊英
出版社 くもん出版
 

 アホウドリという名前は皆さん聞いたことがあるでしょう。でも、実際に見たことのある人はほとんどいないのではないでしょうか。

  なぜならこの鳥は、遠い南の鳥島という島ぐらいにしか住んでいない、一度絶滅しかけた鳥なのですから。

 昔、といっても江戸時代の中ごろまでは、
「ひとたび鳥がまいあがるときは、まるで島全体が空中にまいあがるようだ」
とまで言われるほど鳥島には数多くのアホウドリたちがいました。

  ですが、大きな体と翼を持つことで、肉や羽を人間に狙われ、何万羽もいた彼らはどんどん数を減らしていってしまいました。

  殺されてしまうのに、人懐っこく、警戒心も無く人に近づいていってしまうばかな鳥。アホウドリという名前にはそんな悲しい歴史があるのです。

 そんなアホウドリ達の歴史も交え、アホウドリ保護で有名な長谷川先生の活動を軸に、バードカービングの内山さんや山階研究所の人々など、アホウドリたちを絶滅の危機から救う活動を続けているたくさんの人たちのお話をつづったのがこの本です。

  長谷川先生が初めて調査したときには数十羽しかいなかったアホウドリが、千羽を超えるほどまでになったのはどうしてか。国を超えた研究者たちの交流や、研究者とボランティアの人たちの共同作業、そして国を中心とした保護事業の開始、最新のテクノロジーなど、アホウドリを助けたいという人々の広いつながりを感じてみてください。

【 長谷川先生のWebサイトで、現在のアホウドリの数を公開しています。いったい何羽になっているのでしょうか? 】

Page Top