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6年生の今月の本


龍のすむ森 タイトル 龍のすむ森
著者 竹内 もと代
出版社 小峰書店
 

 コンビニエンスストアもファミリーレストランもない、父の生まれ故郷である清瀬村に母と二人で引っ越してきた智(とも)は一人の女の子を探していた。
  二年前に訪れた村のはずれで出会った真っ白いワンピースを着た女の子。引越しが決まったときから、また会えるだろうかと、ひそかに思っていた子だった。
  全校生徒がたった三十人の清瀬小学校にはそんな子はいなかったし、引っ越してきて一ヶ月はたつのに村でもまだ見かけてはいなかった。

 そんなある日、智以外の唯一の六年生男子の信ちゃんから、ばあちゃんが智に会いたがっていると言われ、智は信ちゃんの家に向かう。
「信ちゃんのばあちゃんは、ぼくになんの用があるんだ?」
「お石拾いと、お石返しのことだと思うぜ」

  そして、初めて出会った信ちゃんの祖母はなぜか智の家ことを「じんじゃさん」と呼んだ。

  この村が守り続けてきたものに、今は行方不明の父が大きく関わっていたこと。また、父が清瀬村に帰ってくることを信じて疑わない大人たちの話を聞くが、智にはなぜ父がいまも村に帰ってこないのか分からなかった。

【 とても不思議なはじまりですが、清らかな水のように透明感あふれるお話です。初夏の山に登ったような、さわやかな気分になれます。】

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