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6年生の今月の本


名犬?エリックのゆかいな冒険 タイトル 名犬?エリックのゆかいな冒険
著者 A・ノリス
出版社 金の星社
 

 レイチェルの夢は、全国自転車選手権大会の少年少女の部で優勝(ゆうしょう)することです。でも、その夢も、もうおしまい。自転車のトレーニングはひとりじゃできないんだもの。てつだってくれる人が必要だし、練習のメニューもつくってもらわなきゃならない。道具だってとても高いから、協会から貸してもらわなきゃ練習できません。それなのに、こんど引っ越(こ)してきた町には、かんじんの協会がありません。レイチェルの目からぽろりと涙(なみだ)がこぼれ落ちました。

 レイチェルの家族はママひとり。そのママの仕事の都合で、この町に引っ越してきたのです。落ちこんでいるレイチェルの前に現れたのは、エリックという名の一匹(いっぴき)の犬でした。エリックは、人間の気持ちがわかるのではないかと思えるくらいかしこい犬でした。たちまちレイチェルは、エリックを気に入りました。

 引っ越しの翌日(よくじつ)、レイチェルは新しい学校に行きました。すると、そこにはエリックという名の少年がいます。ふしぎなことにエリックは、レイチェルの転校のいきさつや、自転車の練習ができない悩(なや)みなどを知っていました。実は、犬のエリックは人間のエリックだったのです。エリックとレイチェルは、たちまち仲良くなりました。エリックは、担任(たんにん)のジェソップ先生に働きかけ、自転車連盟(れんめい)の協力が得られるよう取りはからってくれました。それどころか、練習のパートナーとして大変な協力をしてくれます。

 エリックは、いつでも犬になったり人間になったりできるのかですって? それができないのです。そのおかげで、犬のエリックにとって天敵のような存在(そんざい)の校長先生に何度もつかまりそうになったり、レイチェル以外の人間に秘密(ひみつ)がばれそうになったりし、はらはらドキドキ。さあ、全国自転車選手権大会で優勝(ゆうしょう)するという、レイチェルの夢は実現するでしょうか?

【 「名犬?エリックのおかしなぼうけん冒険」の続編。先にそれを読んでいなくても、この本だけで十分楽しめます。テレビ番組を本にしたものですが、イギリスで大変人気があります。】

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