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タイトル | 屋根裏部屋の秘密 | |
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著者 | 松谷みよ子 | |
出版社 | 偕成社 | |
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明日から夏休みという日、中学生のゆう子は、はとこのエリコから花姫山の山荘へ遊びにこないかと誘(さそ)われました。話したいことがあるというのです。それは、エリコの祖父からの謎(なぞ)めいた遺言(ゆいごん)についてでした。 両親のいないエリコが、「じじちゃま」と呼んで誰より尊敬しているその人のことを、ゆう子はよく知りません。ゆう子が知っているエリコの祖父は、大きな製薬会社の偉い人で、ものしずかな人だったということだけです。その祖父が、子どもの頃よく遊んだ山荘の屋根裏部屋に何かを隠(かく)しているというのです。 「でも、どきどきするわね、エリコ。あの部屋になにがあるんだろう。ふつうさ、遺言でのこすっていったらさ、金を埋めた秘密の地図とかさ、宝石とかさ、そういうもんじゃない?」 まるで宝探しでもするような気持ちで屋根裏部屋の扉を開けた二人……しかし、そこでゆう子たちを待っていたのは、祖父が戦争時代に犯した恐るべき罪の記録でした。 【 戦争という極限状態に置かれたとき、人はどうするのでしょうか。豊かで平和といわれる今の日本には、過去の重く暗い闇(やみ)がとぎれることなくつながっています。闇を消し去ろうとする大人達と、目をそらさず見つめ続けようとする子ども達。戦後を生きる私達全員に深く問いかける作品です。】 |