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6年生の今月の本


裸のダルシン タイトル 裸のダルシン
著者 C.W.ニコル
出版社 小学館
 

 ケルトイの海岸は、サイスナック民族に百年もつづけてあらされていました。サイスナックたちは、小さな港や町や村を攻撃(こうげき)しては男たちと年よりを殺して、若い女や子どもを誘拐(ゆうかい)し、お金や宝物、家畜(かちく)や穀物(こくもつ)をぬすみ、建物に放火してあばれました。

 ケルトイ人たちの王、コンラ王はサイスナックをこらしめるため、大艦隊(だいかんたい)をひきいて北の海にあるサイスナックの基地(きち)へ攻め込むことにしました。

 コンラ王がケルトイを留守にする間、コンラ王の息子で、十四歳になるダルシン王子は、コンラ王の義理の弟のグンダーにあずけられることになりました。そして、グンダーはコンラ王のかわりに総督(そうとく)としてケルトイの人々を治めることになりました。

 コンラ王が出かけて一年後、サイスナックの海賊(かいぞく)はケルトイの海岸にあらわれなくなりました。

 しかし、コンラ王が大けがをしたといううわさも流れてきました。すると、グンダー総督とその息子のアニグのダルシンへの態度が急にかわったのです。

 アニグとダルシンはレスリングの試合をしました。その時、アニグはひきょうな手をつかい、ダルシンをひどい目にあわせ、ダルシンの飼い犬まで殺してしまいました。ダルシンは怒ってアニグを血が出るまでなぐりかえしました。そこをグンダー総督に見つかり、ダルシンは城を追い出され、いなかへ追放されることとなりました。

 ダルシンは、いなかで、ダルシンをかばってくれた軍曹や、料理や薬を作るのがうまいブリジット、人間の言葉が話せるカラスのオブといった仲間たちと楽しく暮らしはじめました。しかし、そこにもグンダー総督の手がのびてきたのです。

【 いなかからも追われ、人間の世界からも追放され、誰とも会うこともできず、たった一人で森の中で暮らさなければならなくなったダルシン。黒曜石でナイフを作ったり、槍を作ったりと自然の中で暮らす術(すべ)が詳しく描かれ、ダルシンといっしょにサバイバルをしている気持ちになれる、男子向けの作品です。】

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