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タイトル | 食べものはみんな生きていた | |
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著者 | 山下 惣一 | |
出版社 | 講談社 | |
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「わぁ、ザンコク!」といって孫たちがなべのフタから手をひっこめます。なべのフタが押しあげられて、ガサゴソと音がします。脚が出てきました。つぎつぎと脚が現れます。 なにをやっているところだと思いますか? じつは台所のガスに大きななべをかけて、生きたカニを二十匹ほど煮ているところなのです。正しくはゆでるですね。 カニの名前は「モクズガニ」。九州の海辺では秋の珍味です。ゆでたてのカニをつまみに、日本酒をチビリチビリやるのがじいちゃんの楽しみです。 ところが、問題は、生きているカニをなべにいれてゆでること。こんなのはあたり前のことだけれど、家の中ではじいちゃんの味方がいない。「ザンコクジジイ」とよばれる始末。 そもそも、人間が生きるということは、ほかのものの命をいただくことなのです。(『「食べもの」はみんな生きていた』) 【 農業に従事しながら、農業にまつわる小説やノンフィクションを発表し続けている山下 惣一先生が、孫に伝えたい食べもののお話として、毎日小学生新聞日曜版に連載していらっしゃったものをまとめた本です。】 |