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6年生の今月の本


じいちゃんのいる囲炉裏ばた タイトル じいちゃんのいる囲炉裏ばた
著者 高橋 秀雄
出版社 小峰書店
 

 浩太とじいちゃん、そして浩太の友だちのカズは、一緒に高校野球を見に行ったり、キャッチボールをしたりするような仲だった。

 ところが、浩太の母さんがじいちゃんの気に入らないことばかりするので、とうとうじいちゃんは正月以来、浩太の家族とご飯をいっしょに食べなくなってしまい、浩太とも話さなくなってしまった。

 カズはカズで、ひとりで野球の練習をやっているらしく、浩太よりずっと野球がうまくなっていた。

 浩太はじいちゃんにもカズにも取り残されたような気分になっていた。

 ある日、じいちゃんとじいちゃんの友だちのしげるさんが、庭に穴を掘っていた。じいちゃんはご機嫌で、ひさびさに浩太に話しかけてくれた。しげるさんはじいちゃんの御殿(ごてん)を作るんだと浩太に教えてくれた。

 父さんや母さんはじいちゃんの御殿作りに反対した。だが、じいちゃんは聞く耳をもたず、しげるさんと楽しそうに家を建て始めた。

 しばらくたったある雨の日、浩太はじいちゃんの建築現場を見に行った。じいちゃんは明日、しげるさんと二人だけでジョウトウシキをやると言った。だからといって特別な事をするわけではなく、しげるさんと二人で酒を飲むだけだとじいちゃんは言った。

 ところが、次の日の朝早く、じいちゃんは浩太の父さんや母さんに見つからないようにこっそり浩太の部屋にやってきて、浩太を起こすとこう言った。
「今日、おれが上棟式(じょうとうしき)やるっていったんべ、何人でもいいがら友達連れてこ、あのカズもな」

 何人でもと言われたので、浩太はカズだけではなく、あまり話さない友だちにも声をかけて、放課後、じいちゃんの作りかけの御殿の前に集まってもらった。

【 さあ、じいちゃんの御殿の前で何がはじまるのでしょうか。今ではあまり見かけない、面白そうな昔の風習が描かれ、その場にいるような楽しい気持ちにさせてくれる本です。みんなで囲炉裏(いろり)にあたる楽しさを実際に味わってみたいものですね。】

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