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タイトル | 六年生のカレンダー | |
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著者 | 砂田 弘 | |
出版社 | 偕成社 | |
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お母さんは、知子(六年生)と光一(四年生)に、いつも「鉛筆は自分でけずりなさい」と厳しく言います。 「さあ、今日から自分の鉛筆は自分でけずりなさい」 まもなくお兄さんは高校から大学へ進みました。しかし、戦争がはげしくなり、お兄さんは航空兵として海軍に入隊しました。 ある日のこと、お兄さんは特攻隊として出撃することになり、最後の別れをするために家に帰ってきました。その夜、お父さんとお兄さんはおそくまで飲み交わし、いつまでも話し合っていました。翌朝、和代が目を覚ましたとき、お兄さんの姿はもうありませんでした。一番の汽車で、基地へ出発したのでした。 学校へむかうとちゅう、和代は鉛筆を前の晩にけずるのを忘れていたことを思い出しました。教室について筆入れをあけたとき、和代はあっとおどろきました。鉛筆が、五本とも、きれいにけずってあったのです。それは、死を前にした兄が、愛する妹のためにおくった、最後のプレゼントでした。 |