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6年生の今月の本


海にかがやく タイトル 海にかがやく
著者 斎藤 洋
出版社 講談社
 

 村で網元をしている巌造じいさんに頼まれた二郎(6年生)は、夏休みを利用して東京から村にやってくる巌造じいさんの孫の夏生(5年生)を迎えに駅に出かけました。ところが、電車が着いてもそれらしき人物は見あたりません。仕方なしに巌造じいさんに報告しようと公衆電話の前に立つと、一人の女の子が電話をしていました。
「おばあさんですね。あの、わたし、夏生ですけど、駅からどうやっていけばよいか、わからなくて……」
「おじいさんが迎えに来ているんじゃなくて、男の子? 大林二郎っていう男の子ですか?」

「しまった。こいつだ!」
「ちょっとまって、それ、おれ!」
「あなたが二郎さん?」
「なつおっていうから、男かと思った……」
「夏に生まれるって書いて、なつおっていうのよ、わたし。女じゃ、悪い?」
「悪いって、そういうことはないけど……」

 これが、二郎と夏生の出会いでした。勝ち気で負けず嫌い。何でもはっきりと言い、行動する夏生に、二郎は夏休み中振り回されることになります。夏生のいるところに必ずことが起こるのですが、それでも、何をするときも一生懸命で一途な夏生を見ていると、何とかしないではいられなくなってしまいます。やがて夏休みが終わるとき、夏生に二郎はある約束をさせられることになるのですが、大人になって二郎はついにその約束を果たすことになります。その約束とは!?

【 夏生が、二郎の船に強引に乗り込んで、生まれて初めて釣りをするシーンは、中学入試の素材文にもなっています。読書の好きな女の子におすすめの本です。もちろん男子が読んでも面白いと思います。】

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