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6年生の今月の本


裏庭 タイトル 裏庭
著者 梨木 果歩
出版社 新潮文庫
 

 照美の両親は共働きでいつも遅くまで戻ってこない。学校が終わっても、照美の帰りを待っている人はどこにもいない。だから照美はひとりぼっちだ。6年前までは“2人”だったけど……。

 心のなかに、誰にも言えない悩みを抱える少女、照美は、ある日、古い洋館の秘密の「裏庭」に迷い込む。そこは、かつて照美が双子の弟を亡くした場所だった。屋敷の奥にある大鏡の向こうから、彼女に呼びかける声がする。”教えよう、君に”……。

  目を開けた彼女の前には、見たこともないもう一つの世界が広がっていた……。到着早々、照美はふしぎな男に告げられる。今、この世界では大きな異変が起きている。世界の崩壊を食い止めるためには、バラバラになった「竜の骨」をもとに戻すしか方法はない、と。「竜の骨」がなければ、照美も、元の世界に戻ることはできないかもしれない。照美は思う。「元の世界へもう一度帰りたいと、そんなに強く願っているわけではなかった。」しかしこのとき、彼女の中で何かがうごき始めていた。

【 照美の、自分自身を見つける旅が始まります。異界と現実、過去と未来を行き来するこの物語には、数々の魔法や、なぞを秘めた人物など、ファンタジーならではの魅力がところ狭しとつまっています。
 人と人とのきずなについてふかく掘り下げた重層的な物語は、世代をこえて読む人の心に響きます。ぜひ手にとってみてください。〈1995年 第一回児童文学ファンタジー大賞受賞作〉】

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