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6年生の今月の本


The Wish List/ウィッシュリスト タイトル The Wish List/ウィッシュリスト
著者 オーウェン・コルファー/作
種田 紫(たねだ ゆかり)/訳
出版社 理論社
 

 14才のメグ・フィンは心から後悔(こうかい)していました。あの日、あのお年寄りの家にコソドロなんかしに行ったことを、心の底から悔やんでいました。でも、もうすべては手遅れなのです。……なぜかって? だって、メグはもうこの世にはいないのですから。

……あの日、部屋の住人であるラウリー・マッコール老人に犯行現場を見つけられたのがすべての始まり(いや、終わり?)だったのです。興奮(こうふん)しきったラウリー老人にショットガンを向けられたとき、相棒(相棒、なんてことばにはまるでふさわしくない男だったのですが)のベルチは、自分の犬をけしかけて老人の脚をかませました。その出血のあまりのひどさに、おもわず老人を助けたくなったメグは、警察に行くため、その場を逃げ出しました。でも、それは無駄な抵抗でした……。

 せまい路地で、追ってきた犬と相棒に追いつめられたメグは、相棒のかまえたショットガンによってあっという間にこの世を去ることになってしまいます。メグは思います。自分のような人間が天国に入れてもらえるわけがない。だって、母さんが死んでしまってからというもの、自分がしてきたことの数々を思えば、地獄行きの方が確実だろう。でも……。

 天国行きと地獄行き、ちょうど五分五分の可能性をもってあの世に送り込まれたメグは、その魂を浄化させるため、ある一つの使命を言いわたされます。それは、あの孤独な老人、ラウリー・マッコールの 「4つのねがい」 をかなえてあげること。そのためにもう一度、この世に送り返されたメグでしたが、老人のねがいははちゃめちゃなものばかり。メグがこの世にいられるのはたった数日間だけだというのに。メグと老人の奇妙で不思議で、ちょっとせつない“ねがいを叶える”旅がはじまります。

【 まるで映画を見ているように一気に読めるお話です。同じ作者が書いた、『アルテミス・ファウル』 という作品はベストセラーになり、すでに映画化もされたそうです。人生はあともどりできないけれど、がんばって生きていくしかない。そんなふうに思わせてくれるお話です。ぜひ読んでみてください。】

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