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> 鳩を飛ばす日
タイトル | 鳩を飛ばす日 | |
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著者 | ねじめ 正一 | |
出版社 | 文藝春秋 | |
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まだ東京タワーができたてだった頃、小学4年の聡(さとし)のところに従兄弟のみつ子がやって来た。遠くに住んでいたはずのみつ子が、今日から聡のうちの子になるというのだ。「ぼく、イヤだ。妹なんかいらない――。」 はじめはそう思っていた。 そしてとうとうみつ子が聡の家にやって来た。聡の2つ年下で、7才になるみつ子は、顔色をうかがうような目つきで聡のことを見て、はじめのうちは夜が来るたびに泣いていた。けれども、聡になついてきてからは現金なもので、聡もみつ子のことが可愛くなってきたのだ。聡は、良太のことを考えた。みつ子達4人兄弟の長男で中学2年生の良太は、みつ子をとてもかわいがっていた。そのぶん、妹をうばってゆく聡に対する憎しみは激しかったが、今となっては聡にもその気持ちもわかる気がするのだ。 ある日、同級生の常雄が伝書鳩の「流星号」を学校につれてきた。鳩のことで頭がいっぱいになった聡は、学校が終わるとそのまま常雄の家に出かけ、自分も鳩をもらって育てる約束をした。帰ってくるとみつ子の姿がどこにも見当たらない。みつ子はいなくなっていた。 【 聡はとまどいながらも、みつ子との交流を通じて少しずつ成長していきます。毎日を明るく懸命に生きようとする登場人物たちのひたむきな姿に元気がわいてきます。お父さんお母さんにもおすすめの一冊。】 |