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> 星の王子さま
タイトル | 星の王子さま | |
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著者 | サン・テグジュペリ/作 内藤 濯/訳 | |
出版社 | 岩波書店 | |
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住民が自分ひとりしかいない、小さな小さな星の王子さまには、大切にしている一本の美しい花がありました。でもその花は高慢(こうまん)ちきで、わがままをいってはいつも王子さまを困らせます。そんな花に愛想をつかした王子さまは、ある日星を離れて旅に出ました。旅の途中、王子さまはさまざまな星を訪れます。そうして、王子さまが最後にたどりついた星は、地球でした。王子さまは、地球の砂漠で、飛行士や、キツネやヘビと出会います。 「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ。」 ……地球にきて、たった一つしかないと思っていた花が、実はどこにでもあるバラだったと知った王子さまは、ひどく寂しい気持ちになります。けれど、やがて大切なことに気づいた王子さまは、たくさんのバラが咲き誇る庭に戻ると、バラたちにこう言うのです。 「あんたたち、ぼくのバラの花とは、まるっきりちがうよ。(中略)そりゃ、ぼくの花も、なんでもなく、そばを通ってゆく人が見たら、あんたたちとおんなじ花だと思うかもしれない。だけど、あの一輪の花が、ぼくには、あんたたちみんなよりも、たいせつなんだ。だって、ぼくが水をかけた花なんだからね。覆いガラスもかけてやったんだからね。ついたてで、風にあたらないようにしてやったんだからね(後略)」 物語のおわり、砂漠で出会った飛行士に、王子さまはこんな言葉を残して去っていきます。 「ぼくは、あの星のなかの一つに住むんだ。その一つの星がみんな笑ってるように見えるだろう。すると、きみだけが、笑い上戸(じょうご)の星を見るわけさ」 【 なんだか、なぞなぞみたいですね。でも、王子さまのこの言葉によって、ふたりの心はいつまでもつながったことでしょう。だってたとえどんなに遠く離れていても、「かんじんなこと」は「心」で見ることなのだから。 内容はおとな向けなので、一度読んだだけでは意味のわからない部分もあるかもしれませんが、これから機会があるごとに、何度でもページをめくってみてください。読み返すたびに、きっとあたらしい発見があると思いますよ。】 |