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6年生の今月の本


銀のロバ タイトル 銀のロバ
著者 ソーニャ・ハートネット
出版社 主婦の友社
 

 ある晴れた春の朝、姉のマルセルと「ココ」というあだ名の妹テレーズは、海に近い森の中で、ぼろぼろの服を着て倒れている男の人を見つけます。シェパードと名乗ったその人は、病気の弟に一目会うため、戦場から逃げ出してきた脱走兵でした。「ぼくは目が見えないんだ。きみたちは、だれ?」かわいそうに、彼は戦争であまりにもつらい光景ばかり目にしたために、いつのまにか視力を失っていたのです。森の先にある海峡1つ越えることさえできれば、弟の待つなつかしい故郷はすぐそこ……。けれども、目の見えない彼にとって、その海は果てしなく大きくきびしい存在なのでした。

  ココは、シェパードが何か光るものを大事そうに握(にぎ)っているのに気がつきました。それはきらきらと美しく輝く、銀色の小さなロバでした。完璧なすがたをしたそのロバは、今にもかけ出して森の中に入ってしまいそうです。――「これはぼくの幸運のお守り」。

 マルセルとココ、そしてパスカールの3人兄弟は、シェパードが大人達に見つかってしまわないよう、彼を守ることを決意します。雨の日も風の日も、あたたかい毛布や食べ物を運んでくれる彼らのためにシェパードが聞かせてくれたあるお話とは?

【  戦争によって心に深いきずを負ったシェパードさんは、無事に故郷へ戻ることができるのでしょうか? 幸運をもたらす「銀のロバ」がほんとうの勇気や思いやり、そして愛情について教えてくれます。】

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