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タイトル | ふしぎなのらねこ | |
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著者 | くさの たき(作) つじむら あゆこ(絵) |
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出版社 | 金の星社 | |
さきちゃんは、一年生になったおいわいに、パパとママにつくえをかってもらいました。つくえのいちばん大きなひきだしはリボンやシール、かいがらやてがみをならべたたからばこです。ところが、ある日、ひきだしをあけると、たからものがばらばら。「ななちゃん! わたしのひきだしあけたでしょ!」おこったさきちゃんは、リビングでテレビを見ていたいもうとのせなかをバシンとたたきました。「いたーい。いたいよぉー」ななちゃんは大きなこえでなきだしました。おどろいてとんできたママは、「さきちゃん、どうしてななちゃんをたたいたの?」といいますが、「だって……」さきちゃんはことばが出てきません。 ほうかごのある日、さきちゃんは、ブランコのじゅんばんをまっていました。だけど、「もうちょっと!」といってまりちゃんはなかなかかわってくれません。おこったさきちゃんは、ブランコをむりやりとめると、まりちゃんのせなかをバシンとたたきました。先生やおむかえにきたママが、「さきちゃん、なんでまりちゃんをたたいたの?」ときいても、「だって……」やっぱり、ことばが出てきません。
自分の本当の気持ちを相手に伝えることって、さいしょはちょっぴり勇気が必要で、一歩を踏み出すのがなかなかむずかしいですよね。さきちゃんも同じです。「だって……」に続くことばをなかなか言えません。けれども、あることがきっかけで、少しずつ気持ちが動き始めます。読みながら、いっしょにさきちゃんを応援してくださいね。
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