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タイトル | きこちゃんとキコちゃん | |
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著者 | 薫 くみこ(作) 長野 ヒデ子(絵) |
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出版社 | ポプラ社 | |
きこちゃんは、きょうもピアノのおけいこをさぼってはらっぱへいきました。 ぽやぽやひかるしろつめくさや、せのびをしているような、ピンクのちいさなまめの花がさくはらっぱはまぶしいくらいあかるくて、きこちゃんは、おけいこバックをぽいとすてると、くさのうえにはらばいになりました。お日さまのにおいと、くさのにおいがわーっとかぶさってきます。虫たちがはっぱをたべる音、花アブのとぶ音、いろんな音もきこえてきます。目をつぶり、おおきなあくびをひとつすると、きこちゃんはいつしかねむってしまいました。 「きいっ」 ふしぎな音にきこちゃんは、ぼうっと目をあけました。くさのうえをころがる音、とびはねる音。それに、ひそひそごえと、わらいごえ。さわさわとくさのうえをはしりまわる音がかさなります。 そうっと声のするあたりのくさをかきわけていくと、そこにはかわいらしい女の子がしゃがんでいました。まるい目にまるいはな、まあるいほっぺ。どこかであったような子です。
きこちゃんがのはらでであったかわいい女の子、じつはきこちゃんにそっくり。そして、なぜだかきこちゃんのまねっこばかりするのです。きこちゃんがぷーっとおこると、やがて女の子のすがたがあるものに変わって……?
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