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3年生向け季節の本

ありがとう サンタさん タイトル ありがとう サンタさん
著者 内田 麟太郎(作)
かすや 昌宏(絵)
出版社 女子パウロ会
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 おとこのこは、おとうさんのかおも、おかあさんのかおもしりませんでした。いつもひとりぼっちですごしていました。おなかがすくと、パンをぬすみました。おばあさんのにぐるまからりんごをとりました。パンやりんごは、たったひとりでたべました。

 あしたはクリスマスです。ジングルベルのながれるまちのなかを、おとこのこはひとりうつむいてあるいていました。なかよくならんであるくおやこともすれちがいました。

 やがてゆきがふってきました。しろくうつくしいゆきも、おとこのこにとっては、ただ、さむさをつのらせるだけ。(どうせ、ぼくのところへなんか、サンタはこないんだ……。)ひろばのベンチにひとり。おとこのこは犬に石をなげつけました。
 けれど、その夜のこと……。

身も心も凍えきったおとこのこがひとり、クリスマスの夜をむかえます。もし、神さまがいるならば、“サンタはこない” というおとこのこにどんな奇跡を起こしてくれるのでしょうか。つらい状況にあっても、どこかでだれかが見守ってくれているのだという、人のあたたかさを感じさせてくれるクリスマス絵本です。
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