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3年生向け季節の本

せかい1おいしいスープ タイトル せかい1おいしいスープ
著者 マーシャ・ブラウン/再話・絵
わたなべ しげお(訳)
出版社 ペンギン社
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 せんそうがおわり、3にんのへいたいは、つかれて、おなかもぺこぺこでした。あるいていると、村のあかりが みえました。
「あの村で、ひとくちぐらい たべものに ありつけるかも。」
「やねうらで ひとねむりできるかも。」
 へいたいたちは、いいました。

 ところが、むらのおひゃくしょうたちは、へいたいたちに たべものをとられないように、かくしていました。へいたいたちにたべものをわけてくれるひとは、だれもいません。

 そこで、へいたいたちは、そうだんし、「石のスープ」を広場でつくることにしました。なべに水をいれ、火をたき、石を3ついれたとき、へいたいたちは、村人にいいました。
「どんな スープにも、塩とこしょうがいりますな。」
 すると、子どもたちが、塩とこしょうをとりにいきました。それから、へいたいたちはいいました。
「これだけでも うまいが、にんじんがあれば、ずっと うまくなるのにな。」
 すると、
「あら、にんじんの ひとつや ふたつ、うちに あったんじゃないかしら。」
と一人がにんじんをもってきました。こうして、キャベツ、じゃがいもなどと、つぎつぎとスープにいれられていきました。

村人たちが少しずつ出し合った材料で、ついには「王さまのスープ」に匹敵するスープが完成します。そして、村人たちは兵隊に、「わたしたちは、もう、うえることはありません。石からスープをつくることをおぼえたんですから。」と感謝します。
 村人たちがおぼえたのは、きっとスープ作り以上のことなのではないでしょうか。兵隊たちの賢さに感心させられるだけでなく、知恵を使って一人一人が協力すれば、みんなが幸せになれるということを感じ取らせてくれるお話です。
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