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タイトル | マリアさんのトントントトンタ | |
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著者 | 角野 栄子(作) にしかわ おさむ(絵) | |
出版社 | クレヨンハウス | |
アイウエ動物園の園長さんは朝と夕がた動物園の動物たちのようすをみてあるきます。けさは、園のなかのほうから、ふしぎなおとがひびいてきました。トントン トトンタ おとはだんだん大きくなってきますし、みると動物たちがそろってあしをトントン トトンタとふみならしているのです。「い、い、いったいどうしたんだね、このさわぎは?」タヌキのヌヌくんやウサギのウラさんにきいてみると、じめんからきこえてきたから、まねしていたら、ひとりでにあしがうごいて、とまらなくなっちゃった、というのです。 園長さんはねころんでじめんに耳をくっつけました。おとをたどっていくと、どうやらおとは動物園のいちばんすみっこのもじゃもじゃとしげった木のむこうからひびいているようです。「おや、このさきには、だれがいたんだっけ……」えだをかきわけかきわけすすんでいくと、「わたしです!」おこったような声がかえってきました。それはラマのマリアさんでした。園長さんは動物園のどこにどんな動物がいるか、ぜんぶしっていたはずなのに、あんまりまわりに木がしげってしまったために、マリアさんのことはうっかりわすれていました。
トントン トトンタと足を踏み鳴らし始めたのは、ラマのマリアさんでした。マリアさんはひとりぼっちのさびしさを紛らわせるために、足を踏み鳴らして地面とおしゃべりをしていたというのです。やがて、この足踏みは動物園の外にも広がって、まちじゅうがトントン トトンタだらけになってしまいます。アイウエ動物園シリーズの第7弾です。
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