娘が家庭学習研究社に通い始めたのは四年部からだった。ドラマ「下剋上受験」ではないが、私は四・五年部、娘とつきっきりで一緒に勉強した。ただ「勉強しなさい。」と言うより、苦しい時も一緒に勉強する方が娘に対する愛情だと思っていたからだ。テストの土曜日に羽が伸ばせたが、あとの土日はほとんど塾の勉強でつぶれていた。小学生の娘から、楽しいはずの土日を奪ってしまった。
「お母さんなんて大嫌い。」
何度娘に言われただろうか。マナビーテストで偏差値六十前後をキープしていた満足感とはうらはらに、娘からの愛情は薄れていったように思う。娘への愛情を私は履き違えていたのだ。そして、娘は六年生五月の修学旅行が終わったころからひんぱんに、
「夏期講習に行きたくない。受験もやめたい。」
と訴えるようになった。今まで二年分のストレスで娘は潰れたのだ。私は脇本先生に何度も相談に行き、「夏期はテキストを自宅学習し、遊びも取り入れ、リフレッシュさせ、後期から通塾するようにしよう」と決断した。娘を説得するのに時間がかかったが、ようやく納得した。W先生から、
「四・五年部からのやり過ぎは良くない。それでは子どもが潰れてしまう。日曜日はちゃんと遊ばせリフレッシュさせた方がいい。」
とアドバイス頂いた。六年部からは、娘の強い要望で一緒に勉強するのはやめていた。しかし、それでも土日を潰すほどの勉強量に嫌気がさしていたのだろう。娘は夏休みにテキストを解きながら遊びを取り入れリフレッシュし、後期から無事通塾を再開した。後期からは潰れない程度に程良い勉強量で何とか前期の成績を取り戻しほっとした。課題量の多い後期、冬期を乗り越え、無事第一志望のノートルダム清心中学校に合格することができた。合格した時の娘の喜びようを見て、今までがんばってきて本当に良かったと思った。
しかし、娘から「嫌い」と言われたり、潰れかけた過去を振り返ると、もう少し良いやり方があったのだろうと思う。もう少し私が心に余裕を持って、W先生からアドバイス頂いたことを四・五年部のうちから実践していれば良かった。これからは娘を信じて任せ、家庭学習研究社で学んだように、計画的にそして自主的に無理のない勉強をする清心生になってほしいと心から思う。
W先生、何度も相談にのって頂き、娘へもアドバイスして頂きありがとうございました。また、娘に優しく接してくれた塾のお友達の皆さん、本当にありがとうございました。娘は塾の先生やお友達が大好きでした。