「君にしか分からなくたって
楽な道は選ぶな、
最後に報われるのは
逃げずに居た君自身だから」
私は、長く続いた受験勉強に心が折れそうになりながら、頑張り抜いた娘を心から誇りに思います。また、入塾の時も途中でくじけそうになった時も、親身になって娘を支えて下さった先生方にとても感謝しています。
「もう受験は諦めるんですか?」
五年生の冬期講習から家庭学に通うことに決めて、近所の塾を辞める時に担任の先生から言われた言葉です。確かにそれまでの勉強態度は褒められたものではなく、成績もそれを物語っていました。中学受験を経験していない私は、小学生がどれくらい集中して勉強ができて、どの程度まで理解する必要があるのか?それすら分からず娘に対してよいアドバイスもできずに苦労していた現状でした。ところが、家庭学での入塾説明会では、
「これからの頑張り次第ですよ、先は長いですから」
と言っていただき、少し希望の光が見えたことを今でも覚えています。
当初、バス通いしてまで通塾することに夫は反対でした。往復で一時間以上かけて通塾するのは、小学生には負担が大きく、娘のやる気があれば、どこに通ってもそれほど大差ないと常々言っていたからです。そんな中、二つの塾でかけられた言葉の違いは、もう一度頑張ろうという気持ちを娘にも我々にも与えてくれました。
娘は日々の学習、与えられた課題、さらには学校の宿題と決められたことを継続するのが精一杯の状態でしたが、友達と遊びたい葛藤と戦いながら少しずつ軌道に乗せることができました。
その後も順風満帆ではなく、秋にはいつものサボり癖が見えはじめ、受験がどうなるのか心配でしたが、いいタイミングで先生と話し合う機会を持たせてもらい、家族で娘を支えることができたと思っています。最後は、一年前からは想像もできないような勉強への姿勢をみせてくれて無事受験を終えることができました。
冒頭の一文は、勉強に嫌気がさした娘、受験前に緊張してきた娘を奮い立たせてくれた(と、私は思っている)歌の一節で、私が娘に伝えたかった努力することの大切さや結果だけではない過程の重要性も娘に教えてくれた歌だと思っています。先生方に支えられて、この歌詞のように自分の甘さに負けず頑張ることができるようになった娘、自分の目標を達成した娘の成長をみられたことが、私たちの一番の喜びであり、娘の誇れるところです。一年間を通して、授業の理解や課題など全てを順調にこなせたわけではありませんでしたが、少しずつ勉強の習慣や取り組み方を良い方向に変えることができたのは先生方のお陰だと思っています。
一年間、娘を温かく見守り、時に厳しく指導していただきありがとうございました。