娘が呉校にお世話になった6年間を振り返ってみると、合格までにはスランプなど大変な時期もありましたが、本当に良い先生方やお友達に恵まれ、充実した日々を過ごすことができたと思います。
娘が通塾し始めたのは、低学年指導部門の玉井式国語的算数教室に興味を持ち、入塾した1年生の時からです。家庭学が中学受験専門塾と知りながらも、当時は親子共々、中学受験が目標だったわけではなく、ピアノや書道と同じ習い事の一つとして、自学自習の手助けになればと思い入塾を決めました。幸い、娘は嫌がることなく、週1のペースで通塾していました。今考えると、この時期に、夢中になって考える勉強の楽しさを自然と身に付けたのかもしれません。
中学受験指導部門の4年部に上がるときには、このまま通塾させるか迷いましたが、本人が続けたいとのことだったので、とりあえず1年間続くかどうかやってみよう、それが続くようであれば、受験しなくてもよいので小学生の学習範囲が終了する6年部の5月まで通って終わりにしていいかな、と考えることにしました。
4年部の夏期講習の頃、体調を崩したと同時に、ある単元で躓いてしまった娘は、体調不良のまま通塾したり、時には休んでしまったりする日もありました。その時、私は、娘に無理をさせているのではないかと思い、「元気で過ごすことが一番大切だから、塾を続けるかどうか考えてみて。」と話しました。しばらくの期間、考えていた娘は「塾を続けたい。中学受験をしてみたい。」と言い、自分自身の中で何かを決心したようでした。私も「それならば、塾でやるように言われたことはきちんとやろう。」と娘と約束し、我が家でも中学受験が現実のものになりました。
このようなことがありながらも、先生には何も相談せず、面談の際に事後報告した私に、T先生は親身になって話を聞いてくださり、温かい言葉をかけてくださいました。私は相談しなかったことを反省すると同時に、この先生に娘をお任せすれば大丈夫だと思い、私にとっても何かあった時にはすぐに相談しようと大きな支えになりました。
その後、娘は学年が上がるにつれて仲良しのお友達が増えていき、楽しそうに通塾するようになっていました。塾には私が車で送り迎えするのですが、終わる時間を見計らっては迎えに行く私に、「迎えの時間が早すぎるのでもっとゆっくり来てほしい」と言うほど、授業終了後にT先生やお友達と過ごす時間が楽しいようでした。
成績については、前を走ってくださるお友達から刺激を受け、それに引っ張られるかのように上昇し、第一希望の清心でA判定が取れるようになりました。特に、6年部の夏ごろからは、感心するほどの頑張りで、成長した娘がとても頼もしく感じました。
受験勉強中は、子供ながらに我慢しなくてはいけないことが沢山あったと思いますが、実は、このような機会は、長い人生の中でそう多くめぐってくるものではなく、全力で立ち向かった日々は、必ず一生の財産になると思います。中学進学後は、理想と現実のギャップを感じることもあり、さらにはこれから先の人生でも様々な困難があるとは思いますが、そのようなときは、中学受験の冬を思い出して、歩んでいってほしいと思います。