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2019年度の作品

No.9 『 成長してくれて、成長させてくれて、ありがとう 』
                県立広島中・市立広島中等教育/Nさん

 まずはお疲れ様と言いたい。キミはよく頑張った。この中学受験で息子は一回り以上に大きくなったと思う。何故なら、彼は第一志望校が不合格だったから。そして、大きな挫折を味わいながらも、すでに新しい生活に向けて前を向いているから。
 家庭学習研究社に入塾したのが、4年生の時。その時から彼は広大附属中学校を第一志望にしていた。親としては絶対附属とは思っておらず、息子が頑張れるところまで付き合おうと思っていた。他の受験生を知らないので、かなり大袈裟に捉えているのかもしれないが、彼は4年生から一心不乱に受験に取り組んでいたように思う。それこそ遊びをやめて、勉強机に向かう彼の背中を毎日のように見ていた。そしてそれは結果にも結び付いていった。マナビーテストでも上位に位置し、最後の模試でもオールA判定だった。ここまでやったのだから何とか彼の望む結果を与えてやりたい。6年生の12月と1月は、馬鹿らしくとも神に毎日祈りつつ、受験日を迎えた。しかし、どこかで不合格の可能性を感じていたのかもしれない。妻とは実力を出し切ってくれればそれでいいよねと話していた。合格発表日の彼の泣き崩れた姿を目の当たりにして、彼の望む結果をもたらすことが出来なかったのは、私の弱い気持ちが彼に伝染してしまったのではなかろうかと、夜な夜な涙を流した。
 人間というのは、悔しい思いや、辛く悲しい出来事を乗り越えて大きくなっていくのだと思う。そういう意昧では、彼の不合格は我々両親をも大きくしてくれたように思う。今では、私たちの涙も彼の前向きな笑顔につられて、口角が上がる毎日に変わっていった。もうすぐ4月。今はただ、彼の始まる新生活が楽しみで仕方ない。そのように感じることが出来るのも、彼が新たに前を向いて、自分の夢に突き進もうとするのも、間違いなく彼が過ごしてきた家庭学習研究社での3年間があったからだと思う。
 チャレンジすれば、上手くいくこと、いかないことはある。息子にとって第二志望の学校に進学することは、不本意なのかもしれない。また、国公立しか受けさせなかったことは、彼の受験を非常に高いハードルとしてしまったかもしれない。しかし、親として思うことは、進学先は決して、恥じるような学校ではないし、その高いハードルを乗り越えた事を誇りに思ってもらいたい。家庭学習研究社で学んだことをこれからの6年間に活かすことが出来れば、彼の挫折は何倍にもなって血や肉となるだろうと思う。そして、成長していく我が子を見守ることで、我々両親も成長していけるだろうと期待する。不合格からそのような考えを得させてもらった。
 本当は合格するためのアドバイスとなるような体験報告とすべきなのかもしれない。しかし、誰しもが志望校に合格できる現実は存在しない中で、これから受験本番を迎えられるお子様をお持ちのご両親に、不合格から学べることだってあることをお伝えしたかった。この一度しかない中学受験をぜひ、お子様とともに楽しんで頂ければと思う。
 最後に息子だけではなく、私たち両親も含め、一回りも二回りも成長させてくださった校舎長、先生方には心から感謝致します。日々の叱咤激励は本当にありがたいものでした。これからも家庭学習研究社が受験生の支えとなることを心から願い、体験報告とさせて頂きます。

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