夜になると、我が家のダイニングテーブルにはリビングに背を向け勉強をする長男の姿がありました。
小学校に入学して以来リビング学習をしていましたが、五年部より家庭学習研究社に通い始めてからもそのスタイルは変わりませんでした。
受験直前の十二月に三歳になった次男がおり、リビングに喧騒がおとずれることもしばしばありましたが、家庭の日常の中で受験を終えるまで勉強を続けていました。自室の静けさの中で取り組むよりも長男には合っていたのか……。一つめの不思議です。
長男は小学三年生の秋から野球チームに入団し、私自身もコーチとして関わり共にグラウンドで過ごしていました。全国大会出場を目標としているハードなチームで土・日祝日は朝から夕方まで練習、県大会や中国大会等数多くの大会に出場権を得て、午前六時前後に集合し出発する事も頻繁にあるスケジュールでした。
五年生からは勉強と野球との両立になり、どんなに朝早く起きて野球に行き疲れていても、夜はダイニングテーブルに向かい家庭学習研究社のテキストに向き合う姿がありました。
野球と受験勉強との両立は、親の目からみてもしんどかったのではないかと思います。野球、家庭学習研究社ともに良い仲間と指導者、先生方に恵まれたのだろうと思っていますが、なぜこのハードな二年間を完走できたのか、二つ目の不思議です。
日程的に、土曜日は野球か家庭学習研究社か、どちらかを選択しないといけない事が多く、マナビーテストや模試を受けられなかった事も多くあり、親としてこれで良いのかと、まようこともありましたが、W先生に面談で野球を諦めることはないと助言を頂き、最後まで野球を続けることができました。
長男の自分のスタイルで挑戦する姿に私たち家族も勇気や希望を与えてもらいました。親子での挑戦に悔いなしです。