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2020年度の作品

No.9 『 我が子の中学受験を振り返って 』
      県立広島中・修道中・広島城北中・近大附広島中東広島/Kさん

「受験したいから塾に行かせてほしい」
勉強が好きな息子は四年生の終わり頃から何度となく私に言いました。対して、私は、
「何も小学生のうちから受験しなくても、もっと友達と遊んだり大好きなゲームしたりすればいいのに、中学三年生になったら受験はできるし、小学生のうちから受験となると友達が遊んでいる時も勉強しないといけないし、大好きなゲームの時間も削って勉強しないといけなくなるよ。」
と言うと、
「僕は勉強が好きだからそれでも全然苦じゃない。受験したい。」
と譲りませんでした。
 初めは受験には反対していた私でしたが、そこまで強い意志があるのなら好きな勉強を思い切りやってそこを伸ばすのもいいのかな、と徐々に息子の思いを受け入れていきました。
 家庭学習研究社に入塾したのは五年生の夏期講習からでした。私は、初めての中学受験で右も左も分からず不安でしたし、中学受験を考えている子は低学年から塾に行っている子もいるし、スタートが遅すぎたかと心配していましたが、先生が、
「全然問題ないですよ。六年生からスタートする子もいます。一緒に頑張ろうね。」
と言ってくださり、不安だった気持ちがスーッと晴れていきました。息子は念願の入塾と受験勉強のスタートにとても張り切っていました。
「塾がすごく楽しい。今日はこんなこと教えてもらった。先生がこう言っていた。今塾でこれが流行っている。」
と、とても楽しそうに話してくれました。六年生になり、いよいよ受験生になる頃にはますます勉強に力が入り、いつ見ても勉強している状態でした。
 ところが、六年生の夏頃からいつ見ても勉強しているのに成績が伸びないという不思議な現象がおきました。私は勉強ばかりしすぎて集中ができていないのではないかと思い、息抜きの提案をしました。
「がむしゃらに勉強することも大切かもしれないけど、適度に勉強以外の自分の好きなことをして気分転換することも必要なんじゃないかな。」
と言うと息子は納得したようで、それからは勉強の合間にゲームや散歩、パズルなどをして息抜きをしたあとまた勉強に戻るというスタイルに変えたようでした。そのことがよかったのか成績の方もまた少しずつ伸びていきました。
 六月~八月頃は各学校のオープンスクールもあり、受験したいなと考えている学校のオープンスクールに参加しました。これがとてもいい刺激になったようで、この学校を受けてみたいという気持ちがより一層高まったようでした。
そしてついに受験当日。朝、受験校に行くと塾の先生方がいて、子供たちにエールを送ってくれました。息子は先生方と話をして少し緊張がほぐれたようでした。背筋を伸ばしてこちらを振り返りもせず友達と受験会場に入っていった息子の後ろ姿にいつの間にこんなに大きくなったんだろうと母は少し涙が出そうでした。
 そして合格発表の日。ホームページに自分の番号を見つけた息子の最高の笑顔を見た時、何事もあきらめずに挑戦することの素晴らしさ、中学受験の意義が分かりました。我が家の受験校は四校と少し多いかなとも思ったのですが、結果的に合格が自信につながって次に受験する学校も頑張ろうという気持ちを後押ししてくれたと思います。
 最後に、いつも子供たちに寄り添いやる気を引き出してくれた家庭学習研究社の先生方には本当に感謝しかありません。子供たちの可能性を最後まで信じてくださりありがとうございました。息子は今スタートラインに立ち、これから新しいスタートをきります。夢に向かって頑張った日々を忘れずにこれからもいろいろな事に挑戦してほしいと思っています。

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