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2023年度の作品

No.7 『 よっしゃ!! 』 県立広島中・修道中・城北中/Tさん

 保護者でできた花道を颯爽と息子が歩いてきた。私は、息子のもとに行き、並歩した。息子の顔は、神妙な顔。私は、「お疲れ!! お疲れ!!」と、声をかけた。

 広島県立広島中学校は、第一志望。最後の日まで、よく頑張った。やっと、ゆっくりすごせるじゃん!! という、気持でいっぱいだった。結果は、どちらでもいいと、心の底から思った。本当にこの日まで、よく気持ちを切らさずに頑張った。

 しかし、息子から最初にでてきた言葉は、「よっしゃー!!」だった。そして、拳を握りしめた。「試験、終わったら、一人で、よっしゃー!!って、言ってしまった!」と、ニコニコしながら話してくれた。おやおや、様子が違うぞ! なんだか、いい感じだな。今までの試験の時は、試験がどうだったかは、息子から話してくれるまで聞かなかった。聞けなかった。ちょっと聞いてみようかという気持ちが瞬時にわき、「どうだった??」と、聞いてみた。清々しい顔で、「めっちゃ楽しかった!!」「できたの??」「できた!!」「できたときって、あやしくない??」「あやしくない!! 今日のために対策をしてきたの!!」自信に満ち溢れた顔は、今までにない顔だった。落ちる気がしなかった。合格を確信した。とは、思ったものの、発表までは、緊張した。

 6年生になり、勉強が一段と難しくなった。勉強を見てあげられなくなった。見守るだけの日々を過ごした。

 県広の入試対策は、オンラインだった。我が家には、小学二年生の次男、年少の三男がいる。騒がしい家の中、土曜日の午前中、よく集中をして対策に臨んだなと感心をする。オンラインで授業を受け、解答用紙を提出。先生が赤を入れてくれていた。

 初めて解答用紙を見たときは、こんなにもできていないのかと、落胆をしたが、先生の丁寧な細かい修正に驚いたことを覚えている。先生の細かな修正のおかげで、解答用紙の赤は、減っていった。

 発表当日、パソコン画面の前。息子、夫、私。番号を見つけたとき、息子は、号泣した。抱き合って、号泣した。こんなにも、プレッシャーに耐えてきたのだと、改めて思った。声を出して泣いている姿をはじめてみた。本当によく頑張った!!

 5年生から入塾。ソフトボールのキャプテンをしていた。6年生になり、ソフトボールとの両立に悩んだ。このまま、ソフトボールを続けさせていいのか、勉強時間は足りるのか。そんなとき、上野先生が相談にのってくれた。気分転換になるので、ソフトボールを続けながら、勉強をしてもいいとのことだった。受験生なのに、ソフトボールを続けていいの?? と、驚きだったが、先生からの言葉で安心して、両立させることができた。

 6年生の土曜日は、塾とソフトボールの時間が重なり、日曜日のみソフトボールに励んだ。毎週日曜日は、試合。その生活を10月まで続けた。日曜日は、ソフトボールで潰れるので、平日、一生懸命勉強に励んでいた。11月からソフトボールを休むことにした。しかし、12月の土曜・日曜日は、6年生の試合があり、参加しなければならなかった。マナビーのテストを2回受けられなくなることがわかり、私は、不安になった。上野先生に相談をした。「テストは、わかっていないところを知るものなので、受けなくても家で行えばいいですよ。」と、また、助けられた。テストを家で行った。塾ではない家では、やはり、いい点数はでなかった。

 1月になり、スイッチが入るかなと期待をしていたが、なかなかスイッチが入らないまま、城北入試日の一週間前。電車・徒歩で城北中学校まで行った。やっとスイッチが入った。目の色が変わり、勉強に集中した。スイッチが入らないまま、入試を迎えるのかと思っていたので、スイッチが入り、安心した。

 城北中学校入試から県立広島中学校入試までの2週間。走り切った。風邪もひかず、入試を万全の体制で受けられたことが、何よりもよかった。

 この2年間、やり切れたのは、本人の諦めない気持ち。そして、何よりも先生方のサポートがあったからだ。入試当日、先生方が応援に来てくれていた。先生方に声をかけてもらったことは、安心とともに、とても力になったはずだ。ありがとうございました。

 最後に、忘れてはいけない、仲間たち。一緒に勉強をしてきたからこそ、頑張れた。特に小学校も一緒の友人には、感謝しかない。夏休みは、塾から一緒に帰ってくれた。歩いて帰った日もあった。束の間の楽しみだったと思う。友人がいたから、頑張れた!ありがとう!

 息子へ よくがんばった!  ありがとう!  よっしゃ!!

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