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2015年度の作品

No.6 『 競い合った友達 』 広大附属中・学院中・修道中/Yくん

ぼくが家庭学習研究社に入ったのは、小学三年生の冬からだった。しかし、当時は、あまり受験の意味を理解しておらず、やらされているという感じだった。
 四年生になってもそれは変わらず、サッカーとの両立の苦しみもあり、全然やる気が出なかった。「受験なんて何でやらなければならないんだ。」とも思った。そんなことが続き、テストの成績は段々落ちていった。
 そんなぼくが立ち直れた理由に挙げられるのは、五年生の秋、修道の体育祭に行ったことだ。そこでぼくは、初めて私学の雰囲気を実感した。それで、中学生や高校生の迫力にあこがれを抱き、(絶対にこの学校に行くぞ!)と決意したのだ。その日から、ぼくは必死に勉強をし始めた。するとどうだろう。テストの成績は、どんどん上がっていったのである。
 六年生になると、新しい課題が出てきた。それを、ぼくは、友達と競いながらこなしていった。今思えば、この方法は、ぼくにとって一番効果的だったと思う。こうした中、ぼくは、上位に名を連ねることができるようになった。これには、ある日、友達から、
「いっしょに学院行こうや。」
と言われ、前にも増して勉強に真剣に取り組んだことも関係しているだろう。
 文章読解プリントをラストナンバー179まで終わらせたり、社会の応用プリントをしたり、算数のBプリントをやったりして、友達と学力をつけていったぼくに、ついに広大附属の入試がやってきた。その朝は、(もう附属の入試か……)と思った。電車の中では、とても緊張していた。しかし、それをほぐしてくれたのは、やはり先生方や友達だった。そのおかげで、試験は集中して解くことができたけれど、終わった時には、不安な気持ちでいっぱいだった。他の人達は自分よりできているんだろうな~と、ネガティブに考えてしまうという、いつもの悪い所が出てしまったわけだ。
 学院の入試の後、すでに附属は合格していたので、修道の合否は気にせず、頭の中は学院の入試のことでいっぱいだった。
 翌日、ぼくは学校から帰り、家で留守番をしていた。すると、学院の合格発表を見に行っていた母から、電話がかかってきた。
「これでYも学院生だね。」
と告げられ、ぼくは、うれしさのあまり、しばらく何も考えられなかった。
そんな受験でぼくが学んだことで、代表的なものは、「競争し合える友達の大切さ」と、「何かやろうとする姿勢の大切さ」だった。
受験生のみなさん、勉強がうまくいかなくなったら、ライバルとなる友達をつくり、問題に取り組んでみてください。すると、やる気が出てきて、塾に行ったり、勉強したりすることが楽しくなってきて、いい影響をもたらします。それを続けて、志望校への切符を手にしてください。
最後に、当日までぼくの受験に協力してくださった呉校の先生方、ぼくの勉強を支えてくれていた家族、競い合い、力を高めあってくれた友達へ、感謝の気持ちを述べたいと思います。
この中学受験は、ぼくにとってかけがえのないものとなりました。今まで本当にありがとうございました。

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