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2017年度の作品

No.9 『 走りぬいた三年間 』 広大附属中・清心中・女学院中/Mさん


 清心の合格発表の日、私は一日中ゆううつな気持ちでした。清心は第一志望の学校だったので、学校へ合格発表を見に行くことに決めていました。学校から走って帰り、お母さんと急いで電車に乗って清心へと向かいました。時計が四時に近づくにつれて、より、私の気持ちはしずんでいきました。昨日はドキドキしながら登った坂も、今日は登るのが苦しくてしんどかったです。合格発表の紙を目で追いながらあせりました。「私の番号、無かったらどうしよう……。」と思いながら。すると、お母さんが、私の番号を指さしてくれました。「やったー。」私はお母さんと大喜びしました。三年間の努力が報われたしゅん間でした。合格証を受け取った後の帰り道は足どりが軽く、とてもよい景色でした。
 私が家庭学習研究社に通いはじめたのは、四年生からでした。私は本を読むのが好きだったので国語は好きで、テストもわりといい点がとれました。一方算数は苦手で、計算がおそいうえに、計算ミスが多かったのです。テキストの復習はしていたけれど、プリントはやったりやらなかったりでした。自分では算数をがんばっているつもりだったのに、テストでは平均点以下のこともあり、だんだん算数が好きではなくなってきました。
 五年生になると、二教科から四教科になり、予習・復習が大変になってきました。このころもずっと算数が足を引っ張って、テストの点があまりよくなく、くやしくて泣くこともありました。こういう時に、私はよく「GET」を読みました。読んだ後、みんなつらい時があったのにがんばって合格を手にしたんだから、私ももっとがんばろうと思い直して、勉強することができました。五年部の後期からは、苦手な算数のプリントを必ずするようにしました。時間がかかっても、ねばり強く取りくみました。するとだんだん、算数の成績は良くなっていきました。その時、苦手な教科も努力すれば良いのだということが分かりました。
 六年生になっても良い成績をキープし続けました。冬期講習からは、清心の算数一の過去問を何年分も解きました。難しいものも短い時間で解かなければならず、大変でした。この問題を解くことで、本番の入試の時に、すべての解答らんをうめることができました。
 清心の入試の日、私は附属や女学院の時よりきん張していました。塾の同じ校舎の人で集まっていると、いつの間にかきん張がほぐれていました。試験中、いつもより手が動かないこともありました。しかし、これまでがんばってきた自分を信じて一生けん命解きました。やり終えた後には、とても達成感がありました。
 三年間、何度も何度も私は塾をやめたいと思ったことがありました。でも、ここまで走ってこられたのは、塾の先生方をはじめ、家族やたくさんの人たちのおかげです。決して私一人だけで勝ちとった合格ではありません。これまで私をゴールへと導いてくれたみなさん、ありがとうございました。

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