「『後ろを見るな!前を見るな!今を見ろ!』
人は、過去を振り返ると後悔したくなり、未来を考えると不安になる。
だから今、この瞬間に全精力を傾けるのです。」
この言葉は、家で毎日見ている日めくりカレンダーに載っている言葉です。そして、父にも次のような言葉をもらいました。
「受験での不安は二つしかない。一つは結果について。もう一つは『もし 受からなかったらこの先どうなるんだろう』という将来について。これさえしのげば勝てる!」
今思えば、僕はこの言葉たちに支えられていたのです。
はっきり言って僕は、附属に合格できるなんて夢のまた夢というくらいでした。僕は、この塾に入るのが遅く、五年生の冬期講習からだったので、みんなより遅れていました。しかし、土曜コースで苦労しながらも、少しずつ勉強に慣れていき、マナビーテストでも点がとれるようになってきました。その後、五日市校に移り、先生や友達からいろいろな刺激を受けながら学習に励みました。ところが、夏の終わりごろから順位が下がり始め、過去最低点というところまで落ちてしまいました。これにはショックでした。それでも、復習に力を入れたので何とか持ちこたえ、また少しずつ点が上がってくるようになりました。ただ、最後の模試の判定でも附属は40%という結果でした。
冬期講習のころには、夜になると、こわいという気持ちがわいてきました。布団に入ると「もし受からなかったら……、この先どうなるんだろう。」という感情がわいてくるのです。しかし、あの言葉があったおかげで耐えることができたのだと思います。
ではなぜ、附属に合格することができたのでしょうか。
それはまず、日々の勉強を積み重ねながら、最後まで伸びると信じて、塾では志望校対策テスト、家では過去問に集中的に取り組んだからです。また、父からの「不安」についての言葉や、カレンダーの言葉にも支えられていました。さらに、前日に塾で先生と話したときや、当日の朝に先生から
「がんばれ!落ち着いて。」
と言ってもらったことも力になったのだと思います。これにはやる気をもらい、緊張という波から解き放たれました。そして、「まだ終わっていないんだ!」という気持ちがわき、目の前のことひとつひとつに集中して取り組むことができました。その結果、附属に合格することができたのです。
この僕の経験から、これから受験する皆さんに伝えたいのは、「自分を信じること」です。自分を信じすぎることはよくありませんが、適度に自分を信じて、「大丈夫、大丈夫。」とプラスに考えることも必要です。僕はプラスに考えることができたので、不安をしのぐことができました。また、先生とたくさん話すことも必要です。先生と話すと、緊張も解けますし、やる気をもらいます。先ほども言ったように、
「がんばれ!落ち着いて。」
と言ってもらい、僕はとても嬉しかったです。
今回、受験を通してたくさんのことを学びました。なぜ学べたかというと、塾の先生や、家族に支えられていたからだと思います。この経験を生かして、今に集中して取り組むことを中学校でも頑張ります。ありがとうございました。