私が家庭学習研究社に通い始めたのは五年部の初めだった。そのころは、塾というものがとても新鮮で、もともと勉強が好きだった私は、塾が楽しかった。
このまま勉強していけば大丈夫だと思っていた五年部後期。友達もいて塾は楽しいけれど、成績が落ちてきた。
そのような状況で、私は六年部に突入した。テスト結果は良くなるどころか、どんどん低下していった。母とは、何度けんかしたか分からない。そのまま前期が過ぎ、夏期も過ぎていった。母は、そんな私に
「第二志望の女学院をめざしてみたら?」
と言った。その時は私も、
「女学院がいい。」
と言っていた。でも、逆にその言葉で、今まで第一志望をめざしてがんばってきたのに今あきらめたらもったいないな、と感じた。第二志望でもいいと言ったのは、自分が本当に行きたいからではなく、ただの、勉強をやめたいという弱音だったことに気づいた。今から、気持ちを入れてがんばろう。勉強しているつもりではなく、ちゃんと勉強しよう。そう思った。
それから、模試の4回目と5回目は、清心でA判定をもらうことができた。とてもうれしかった。マナビーテストの結果はまだまだ悪かったが、完全チェックや清心の過去問をたくさんやって、自信をつけた。どこかで見た、「夏ではなく、冬が本当の勝負」という言葉がよく理解できたなと思った。
そして女学院の本番の入試の日。会場につくと、塾の先生や友達がいて、おうえんしてくれた。それもあって、緊張せずに問題を解くことができた。
一月十九日、清心の入試と女学院の合格発表の日。女学院の時のように、塾の先生や友達が
「がんばって!」
と言ってくれて、がんばろう!と思った。女学院の時よりは緊張したけれど、思ったよりはリラックスして試験を受けることができた。
家に帰って、女学院の合格発表を母とパソコンで見た。受験番号などを入力して、「次へ」のボタンをおすと、パソコンの画面いっぱいに
「合格おめでとうございます!」
と出てきた。とてもうれしかった。母も大喜びだった。祖父母に電話をかけると、祖母が、
「よかったね。今までずっと合格できますようにって祈っとったよ。」
と言ってくれた。これが、合格することなんだと実感した。
一月二十日、清心の合格発表の日。はやく発表の時間がきてほしいのに、こういう時に限って、時間がゆっくり進む気がする。テレビを見て時間をつぶしていたけれど、とうとう発表の時間になった。母のスマホで結果を見ると……合格!私もうれしかったけれど、家族のみんなは私以上に喜んでくれた。
最後に、受験をさせてくれた家族、勉強をたくさん教えてくださった塾の先生方。私を今まで支えてくれたみなさん、本当に本当にありがとうございました。