一月二十五日。その日は、第一志望校である女学院中学校の結果発表の日でした。結果は補欠。その日から自分との長い戦いの始まりでした。
父と母と三人で女学院の結果を見ました。まさかの補欠。最初にこみあげてきたのは笑いでした。でもやっぱりちゃんと合格が欲しかったなという気持ちもありました。
ポジティブで少しいじわるな父は、
「大丈夫。補欠か。でもきっと電話があるよ。もしかしたらないかもね。」
励ましてくれているのかよくわかりませんでした。その後も私に、電話に出る真似をしてきたりとすごくからかってきました。
一方、母は予想もしていなかった結果に慌てていて、塾や祖母に電話をしていました。私は母に申しわけなく感じたり、いつも通りに電話している姿に何でそんなに普段通りなのかと少し思ったりしました。母は悪くないのに、
「お母さん、遠回しに私のことディスったでしょ。」
と言ってしまいました。とっさに
「ごめん。」
と言いましたが、母はびっくりしていました。しかし、母は私が補欠だったことにショックを受けている私の気持ちを分かってくれました。
合格の連絡はいつかかってくるのだろうか。他の補欠の人たちは繰り上げ合格になったのだろうか。安田は受かっているからもう諦めたほうがいいのじゃないか。色々な気持ちがこみあげる日々が続きました。
母が、
「安田が決まっていて良かったよ。それに自然科学にも同じような思いを
した子がいると思うよ。」
と励ましてくれても私は、
「まだ決まったわけじゃないし。」
と思ってしまいました。母は、精一杯励ましてくれているのに素直に受けとめることができませんでした。
補欠通知から三週間以上が経ち、二月十八日。郵便受けに女学院からの不合格通知が届きました。これで私の長い受験生活のゴールテープを切りました。
今までをふり返ってみると受験というものは、学力と共に自分を強くしてくれる気持ちを育ててくれると思いました。
お父さんとお母さん支えてくれてありがとう。塾のM先生、U先生、M先生、たくさんのアドバイスをしていただきありがとうございました。そして塾で仲良しだった四人。四人に会ったことで大きな夢を持つことができました。ありがとう。
私は受験を通して出会った方々を一生忘れません。本当にありがとうございました。