「5年生の夏から頑張る!」「6年生になったら頑張る」……と言い続けた6年生の夏の終わり。マナビーテストで「7点」を取った。もちろん最下位だった。
実は、これを見た時あまり絶望的とは思わなかった。それは、あまり受験というものを重く感じていなかったからだ。もちろん、お父さんやお母さんにはすごく叱られたし、「勉強しなさい!!」とも言われた。けれど、あまり気にしなかった。ユーチューブもゲームもマンガも本当に止められなかった。家族皆がまだ寝ている頃に、そっと早く起きて、ユーチューブを隠れて観ていたりした。
ぼくが本気を出し始めたのは、受験の半年前頃からだったと思う。コロナで家で仕事をすることが多くなったお父さんとの「話し合いの時間」が嫌でたまらなかったからだ。
この半年間で僕が何をやったのかを伝えます。
まず、受験校の過去問を全て解いて、なぜ間違えたのかを考え、復習した。塾でもらうプリントは全て解いた。分からない問題は友達に聞いたりして解決した。理科と社会の「完全チェック」を、先生に言われた通り3回繰り返してやった。算数の計算ミスをなくせるように、家にあった計算ドリルを一日十分、時間を計って解くようにした。学校の宿題は朝早く起きてやった。毎日十一時くらいまで勉強……と、とにかく色々と生活を変えてみた。
その中でも最も効果があったのは、十二月に話し合いで決まった「ゲーム禁止」「テレビ禁止」そして「マンガ禁止」。とんでもないことだ。とにかく受験が終わるその日まで、「ゲーム・テレビ・マンガを我慢すること」を頑張ってみることにした。ゲーム・テレビ・マンガを止めたら、1日2時間ほど勉強する時間が増えた。増えた時間で、過去問に取り組んだ。
ここまできたら「成績もうなぎのぼり……」という訳ではなく、相変わらず点数は低かった。平均点を超えるか超えないか……最後の模試も良い結果は出なかった。それでも、頑張って勉強して、自分のことを信じ続けた。
まだ先のことと思っていた受験日が次の日になっていた(驚)。けれど、不思議と緊張することは無かった。「脳は起きて3時間で覚醒する」という先生の言葉を守って、テスト開始時間の3時間前に起きて、試験会場までやってきた。アッと言う間に受験が終わっていた。
けれど、第一志望の修道中学の受験の時は少し感覚が違っていた。なぜか、今まで全く解けなかった問題がスラスラ解けたのである。その後も何回か解いてみて気づいた。
「今、やっと僕は頭が冴えている!!!」。最後の最後まで分からない。
結果は合格。嬉しかった。ただ嬉しかった。本当に嬉しかった。